●世相雑感、レコード輸入権問題について・・・!?


ところで、例の輸入権問題、ついに可決されてしまいましたが、個人的には「ああ、やっぱりな」といったところ。当然、まだどうなるかわからないものの、欧米の洋楽輸入盤の流通が制限されてしまうと俺自身、大打撃なので、この件は当然大反対の立場なのですが、正直、あの反対運動にはあんまり参加しようという意識が持てなかった部分があります。Blogというツールの性格がモロに出たのでしょうが、運動者は互いのエッセイをTrackBack(LINK)しあって、Webという限定局地でタコツボ的に共通の話題でアクセスを増やしあってそこらじゅうのBBSを宣伝コピペで汚して仲間内同士で盛り上がってただけという風に見えた気がします。

果たしてあのアクションがどれだけ現実社会に実効性を持ちえたか?不利益を被るのが主として洋楽オタクというマイノリティーだけの状況下、いかに「あゆ、かわいー!」とか言ってるそこらへんのねーちゃんを味方につけようとしていたか?

こういう“運動”を考えると、僕は薬害エイズの問題を思い出すのだが、なぜあの運動が絶望的状況から一転して勝利を勝ち取ったかというと、やっぱりボランティア学生と小林よしのりが広大な一般ピーポーに対してポップな形式で訴えかけた結果、マスコミが動いたのが最も大きかったわけで、そういった世間一般への訴えを輸入権運動は行っていなかったと思うのだ。

例えば、シンポジウムとかをやるんだったら日比谷野音とかで運動賛同者のミュージシャンのLIVEとセットでやるとか、もっと運動自体を華やかにして、世の中へ訴えることはできたのではないか?ロフトプラスワンのようなSM浣腸ショーとかヤクザのトークバトルなんかをやっているアングラな会場でシンポやったって「怪しい」って一蹴されるだけで、一般ピーポー・一般マスコミは絶対動かないのは明白。

済んだ事をアレコレ言ったって仕方ないのだが、今回の件はファッション以上のモノは見られなかっただけに、どこか寂しい気持ちを感じる今日この頃なのです。