CCCD反対派は、よく「SACDへの移行を」って言うけれど、現実問題としてSACDの生産ラインはまだまだ全然整ってないんだよね。去年、世界中が待ち望んでいたローリングストーンズの初期作品がリマスター、ハイブリッドSACD化されたんだけど、アナウンスでは全作品一斉に発売だったはずなのに、実際に店頭に並んだのは数作づつ、かつ非常に品薄だったし、全作品が十分量店頭に並ぶまでは相当かかっていた。日本盤にいたっては最初から初回限定版の形式に。そして最近はSACD無しの通常CDとなってしまった。

それらは世界中で流通してるんだけど、マニアの皆様の研究によると、生産国は日本とドイツの2ヶ国のみなのだそうな。僕も全作品輸入盤で購入したが、10数枚中、Made in Germanyの表記があるのは2枚だけ、他はすべてMade in Japanとクレジットされていた。1つの店でイッキに買ったわけではなく、複数店舗で少しづつ、異なる時期に購入してこの状態である。僕の購入結果を一般化するわけじゃないけど、SACDを世界レヴェルで生産・供給するのはまだまだ難しく、拠点は人件費の高い極東の島国しかない・・・と推測できなくもない。

中国が拠点になってディスク自体のクオリティが下がるのもヤだけど、これではなかなかしんどいのも事実。ここはやはり、地道にハード・ソフトともに積極的に購入してオーディオマニア層以外にもユーザーは確実にいるというのを業界にわからせるしかないのではなかろうか。

詳しくは不明だが、夏ごろにBob DylanのアルバムがSACD化されるそうな。確かに現行の音源は「いかにも80'sのCD!」って感じのペラペラの音がするので、リリースされた暁には是非とも買いなおしたいと思う。