●3/5 ブレスト祭り@Shibuya AX

SOUL FLOWER UNIONThe Grooversなどによるイベント。しかし、友人に言わせりゃ「Go!Go!7188がエサのおっさん達のコンベンション」。うーん、確かに納得できてしまうあたりが何とも。出演バンドはThe Youth, The Groovers, 山口洋, GoGo!7188, Soul Flower Union(出演順)。

感想を順に書いていくと、まず、The Youth。山口洋藤井一彦(The Groovers)という俺好みの強力なプロデューサーが送り出すブレスト音楽出版期待の超新星なんだけど・・・相変わらず「ブルーハーツ大好き!」の叫びばっかりが聞こえてくるようなバンドだったなぁ。彼らは東北出身で、洋曰く「独特の訛りが良い」とのことなんだけど、純朴さみたいなのは、結局ブルーハーツで消化されつくしたわけだし、今流行りのブルハ・チルドレン・バンドとの差別化的な部分がほとんど無い分、将来的アドバンテージってのは確固たる演奏力みたいなところになってくるからなかなか厳しいものがあるような気がする。

2番手、The Groovers。相変わらずの「最強」としか形容しようのないバンド・アンサンブルでした。ブレスト音楽出版社長・小林氏の誕生日にちなんで、ラストの"境界線のエンジェル"で"Happy Birthday"のメロディをギターソロに入れたり、遊び心もバッチリ含んだ良い演奏だったと思います。

(いつもそうなんだけど、このバンドについてはこれくらいしか書きようがないんだよね〜。まじで実際にLive見てナンボ、のバンドなんで。そこらへんが業界での評価が高かったものの全くもってセールスに結びつかなかった原因なのかもしれない。まぁ、これは余談ですが・・・)

あ、演奏終了後、俺の前にいたGo!Go!ファンの女の子が、(フライヤーの写真と見比べて)顔違いすぎる〜!写真はかっこいいのに〜!いうてました(笑)

3番手、山口洋&The りす。池畑・細身をはじめ、非常に多忙な人たちのバンドのためか、内容的には1月15日の"野獣始動"のダイジェストみたいな内容。バンドのアレンジとかには大きな変更はなかったんだけど、メイン卓のミキサーが別の人のためか、出音はかなり違ったものに。山口のアコギのバッキングがフィーチャーされてました。細身魚のKeyのフェーダーを上げたくてたまらなかったのは俺だけ?(^^;;そういえば、山口のギターって凄く評価されてるけど、個人的には彼の歌詞・歌をもっと評価すべきだと思っている。以前、Snoozerに「ギターはいいと思ったんですけど、歌はちょっと・・・」みたいにハッキリ書かれてたこともあったけど、俺は彼のうたが大好きでHEAT WAVEを聴いてます。中川敬もいってたけど、何がいいって、あの切ない歌詞が最高。挫折感・そこから抜け出そうとする高揚感、そんな自分に対する怒り・・・etc.
これに共感するのは、俺自身が駄目人間だからに他ならないからなんだけど(笑)、こういう生き方としての求道的Rock'n'Rollの体現者として日本人では山口はもっと注目されてしかるべきではなかろうか。

ところで、バンド名はすったもんだの末、"The りす"に決定したようだけど・・・?当日配布されたパンフレットには"(Love Is Like A) HEAT WAVE"とクレジットされておりました。結局、山口はHEAT WAVEのことをどう思っているのかな。彼の日記を読んでいても、今後、違うバンドとして活動するのか、それともHEAT WAVEの看板をもう一度掲げるのかいまひとつわからなかったりする。俺自身はやっぱり、"HEAT WAVE"の名前をもう一度、誇りを持って使ってほしいとは思うんだけど。

4番手、Go!Go!7188。なんとトリじゃなかった。・・・・年功序列?(笑)

やっぱ若くて上昇気流に乗ってるバンドってのは凄いねぇ。彼女らのセットが出てきた途端、女の子(背の低いコ多し)が集団で前のほうに大移動を始めて、SEが流れた途端に大絶叫(笑)

ま、それはともかく、このバンド、今後はどういう方向に進んでいくんだろう?和製歌謡ロックつっても、確固たる彼女らのオリジナルってわけでもないし、少年ナイフ的な部分から全く脱却できてないのが気になるかも。"文具"のリフとか、ロック好きがグッとくるポイントはしっかり押さえてある曲をガンガン書いてくるだけに興味はすごくあるんだけど・・・難しいなぁ。

"サンダーガール"で藤井一彦(The Groovers)がゲストギタリストで再登場。強力なカッティングを披露してくれました。また、Bassのアッコちゃん、ソロアルバム製作開始だそうです。プロデューサーは山口洋兄貴。どうなることやら・・・?

5番手、トリは我らがSOUL FLOWER UNION。トリ、つっても、Go!Go!7188の後ってツライだろうなぁ〜。なんせ、俺の前にいた女の子4人組(全員身長低め)、ソウルフラワーのSEがはじまっても「アッコちゃんカワイかった〜」とか話してたし。

しかしそんなソウルフラワー、いきなりビビらせてくれました。何の前触れもなく新メンバー加入。転換中、マイクスタンドが1本多い、上手側にギターアンプがセッティングされている段階で???だったんだけど、客電が落ちてメンバーが入ってきたら、Bassを持っている人のシルエットがハゲになっている。「は?河村、頭まるめたん!?、じゃあ、あのギターは?」とか思って照明が入ったら、河村がギター持ってて、ベースは別人になってて・・・新ベーシストJIGEN氏(form 桃梨, 頭脳警察)、はっきり言って凄かったです(笑)ピックを使わない指引きタイプの人で河村よりもガンガン動き回ってアグレッシブな方でした。けど、率直な感じ、ギターに転向した河村氏、存在的にすごく薄くなった感じがする。この日はアコギでのバッキングに徹して、ンッチャ、ンッチャってやってただけやし。エレキに持ち替えたのは1曲だけでした。表情もどことなく・・・・?

(この印象は、12日,15日のソウルフラワーのワンマンLIVEで覆されたんだけど、とりあえずこの時点では俺は河村のギターに???でした。あとで、そっちの感想も詳しく書くので、その時の感想を率直に書いてます)


押し気味の進行だったためか、大急ぎでソウルフラワーの演奏が終わり、最後、全出演者による大セッション大会。1曲目が山口洋藤井一彦Vo.による"(What's So Funny 'Bout)Peace, Love & Understandiong"。Elvis Costello & The Attractionsのカヴァー。中川が「弦がン本!」とか言ってたくらい、ステージ上は人と楽器であふれていて、PAはダンゴ状態、ぐちゃぐちゃでした(笑)まぁ大セッションなんてそんなもんだから、ごちゃごちゃ言わず踊って楽しむくらいでいいんだけどね。2曲目が"Crazy Love"。Van Morrisonのカヴァーで、中川の訳詩ヴァージョンでシメ。時間ぎりぎりで、終わったらみんなダッシュでひっこんでたのがどーも味気なかったなぁ。しゃーないんだけどね。

まぁ、コンベンション性が強かったとはいえ、ここまで大規模の強烈な方向性を持ったイベントって最近は全然ないし、非常に大満足の一夜でした。ブレスト音楽出版に乾杯!