山口洋 a.k.a. HEATWAVE @三宮タワレコインストア

HEATWAVE“Long Way for Nothing"レコ発インストア。就職活動の関係で、同日に行われた梅田タワレコは行けなかったので神戸まで遠征してまいりました。

インストア・ライブってけっこう微妙で、場合によってはデパートの屋上でサイン会状態になりかねないのですが、さっすが山口洋、しっかり盛り上げて、ほんのり泣かして、今度のツアーにつながるよう盛り上げてました。

アルバムのエレクトロニカな雰囲気とはまた違った雰囲気で、エレアコでリズムとメロディを変幻自在に刻んでいるのを聴くと、ほんとうに曲自体の良さがビンビン伝わってきましたねぇ。ギターロック、フォークな弾き語り、エレクトロニカ、どんなアレンジでもドンと来い!っていう。

個人的ハイライトは“Sweet Heart She's Hurt”でしょうか。他会場での再現性は無いと思うので、ネタバレを書くと、ちょーど2番の歌い出しのところで、「ぷるるるるるっ!」っとタワレコの内線電話が鳴り出したのです。そこで彼はお怒りになられ、「タワレコ最近失礼なんだよね〜♪」「お茶くらい出してくれたっていいだろう〜♪」「しょせん俺は芸人だから〜♪」「ミュージックマガジンは新作のレコ評で花田裕之みたいな音とか書きやがった〜♪」なーんて歌ってくれたわけです。

山口洋にしてみれば、ミュージシャンのプライドを真っ向から否定されたようなモンで、お怒りになるのも当然であり、その気持ちはよくわかるんだけど、無責任極まりないリスナーの立場からすれば、やっぱこういうSomething Happenが起こって、アーティストのホンネが見えてくると“オイシイ”なんて思ってしまうわけです。

そういった意味で、演奏者にとっては非常に辛い環境であることは十分承知した上で言いたいんだけど、こういうインストア・ライブは大切にしてほしい。(山口洋が大切にしていない、って意味じゃないよ。一般論のハナシ。)“雑誌やラジオじゃお前に手が届かない♪”とARBが唄ってたけど、生の音を気軽なカタチで届ける最上の手段じゃないか、と思うのだ。

今回の山口洋インストアライブでも、おそらくHEATWAVEの名前すら知らなさそうな女子高生が何気なく聴いていたのを見かけたんだけど、こういうところから、ファンが増えていき、ゆくゆくはムーヴメントへと繋がっていってほしいな、とおっさん(22)は思ってしまったのでした。