●4/09,10 Zi:LiE-YA @B-Flat,磔磔

ARBやSheena & The Rokketsの作詞などを手がけている元Sonhouse柴山俊之氏のバンド・Zi:LiE-YAのレコ発ツアー。前半戦つうことで、アルバムの発売は間に合わなかったようですが、セットリストはオリジナル曲が殆どを占め、菊が作詞による隠れめんたいロック・ナンバーのCoverは殆どが外されていました。旧曲で演奏されたのは“地獄へドライブ”(Sonhouse)“Criminal Rock”(The Roosterz)、“ビールス・カプセル”(SonhouseSheena & The Rokkets、9日 B-Flatのみ)だけ。Zi:LiE-YAのオリジナル・ナンバーも、25日にリリースされる1stアルバムからが中心で、俺自身、ほとんどが初見の完全新曲ばかり!決してSonhouse時代を追い求めているわけじゃないけど、Rock'n'Bluesなゲスいエロソングを演奏する姿は最高でした。こりゃぁ、菊がかなり本気になっている何よりの証拠でしょう。

10日の磔磔は対バンも良かったなぁ。夕凪(ゆうなぎ)というエスニックなサイケ・ポップス・バンドはVo.のお姉さんによる生サンプラが快感だったし、ダイナマイトヘッズというトミーズ雅に良く似てる(失礼)磔磔の店員さんのバンドはレッチリばりのミクスチャーな音なんだけど、歌はコテコテの博多直系Rock'n'Bluesでラスト・ナンバーはSheena & The Rokkets“オマエガホシイ”のCoverという、非常に磔磔っぽい(?)バンドでした。(←変な表現ですが、これが最もしっくりくる表現なのです)

9日に関しては、そこらへんの兄ちゃんのバンドが前座で、・・・だったのですが、彼らの関係者が客の大半だったこともあり、意外と客席が若かった気がします。音に関しては純粋培養なイマドキのガキんちょ、つうこともあり、Zi:LiE-YAの演奏中、しばしば後ろを振り返って彼らがどんな表情で聴いているかを気にしてしまいました。普段はゆずなんかを聴いているであろう高校生の女の子が菊を目にした瞬間、(°Ο°)ポカーン、と口を開けて“???????”となっていたのが印象的でした。いや〜、やっぱ、ロックってのはマジョリティ達に対して、こういう異物であってほしいよねぇ(笑70年代、Sonhouseがブレイクし始めた頃、初めての客の前で演奏した時もこんな感じだったのでしょうか?

個人的に、僕の大好きな70's 〜 80'sのRockerの皆様への希望なんだけど、こういう若い連中と対バンする機会を積極的に増やして欲しい。特にARBとか。20代若者ファンとしてすげえ不満に思うのが、彼らが全く俺と同世代の人間に対して広がっていくような活動をち〜〜〜〜〜っともやってない、つうことなんだよねぇ。そりゃあTV、雑誌などのメディアに取り上げられないのは仕方無いし、イマドキのロックフェスに出るには老体すぎるかもしれないんだが・・・どうも、彼らがイベントをするとなると、仲の良い同世代同士で固まってて、若いバンドは前座の扱いでしかなく、結果的に、俺達のジェネレーションの客が見ないから世代を超えた広がりが全く無い状況になってしまっている。

もし対バンでイベントをしても、若者バンドが遠慮して気楽に話せる状況じゃないとか、年功序列なんかのややこしい感情で出演順が決められないなどのジェネレーション・ギャップゆえの難しい問題が起こるのかもしれないけど、このまま行くと、バンド・ファン共に高齢化して、一緒に死んじゃうのがオチ。(ついでに、村八分みたいに伝説になってから若者に広がるという2段オチになったりとか)

そういう意味で、しんどいとは思うんだけど、若手の活きの良いバンドと、2番手あたりの出演順でかまわないからイベントをこなし、少しづつで良いから俺と同世代の人間にオリジナルのロック世代の凄みを見せてやって欲しい。そして、昔のように倍々ゲームとはいかないまでも、じわりじわりと若い観客が増えていってほしい。

俺達の世代に彼らを受け入れる下地は存在すると思う。Iggy Popの来日には多くの若い衆が観に行ったそうだし、TMGEなどの俺達の世代のRockerは、彼ら、70's 〜 80'sのRockerを観て育ったわけだし・・・。ねぇ、ARBさん!?