●7/30 The Roosters“LAST LIVE”@Fuji Rock Festival Green Stage

何て書いたらよいのだろう?Subjectを「フジロック 雄鶏達が 夢のあと」としたけど、ROCK'N'ROLL GYPSIESのLIVEに大江飛び入り参加 〜 UN結成 〜フジロックでのLAST LIVE、という大江慎也復活劇、そして、The Roostersという伝説への決着という一連の流れはひとことで表すなら、まさに、「夢」だったと思う。

隣のステージで演奏していたASIAN KUNG-FU GENERATIONを冷やかして、メインのステージに戻ると30分前にもかかわらずかなりの人だかり。全盛期をリアルタイムで目撃したであろう、気合の入ったロックおじさん、Thee Michelle Gun Elephantとかを経由して聴きはじめた20代、とにかく何も考えずに盛り上がっている若い衆などで、モッシュ・ピットはパンパン状態でした。

ステージに初期のロゴがプリントされた特大のフラッグが吊り下げられ、“C.M.C.”などが挿入された“Wipe Out”のRemixがSEとして流れ(これは、中期にキーボードを担当していた安藤広一氏によるRemixだそうです)オリジナル・メンバー、大江・花田・井上・池畑が登場、真っ黒のノータイ・スーツ姿でビシッ、とキメた姿は既に鳥肌モノでした。


01)FADE AWAY
02)LET'S ROCK(DAN DAN)
03)GET EVERYTHING
04)SITTIN' ON THE FENCE
05)HEY GIRL
06)気をつけろ
07)レザーブーツ
08)LITTLE RED ROOSTER
09)CASE OF INSANITY
10)テキーラ
11)ニュールンベルグでささやいて
12)C.M.C.
13)ROSIE
14)DO THE BOOGIE
15)恋をしようよ
16)HONEST I DO

セットリストはこんな感じだったのですが、速い曲はBPMがオリジナルに比べて少々下げ目、キーは2音近く下がっていました。まぁ、大江は精神失調しちゃって10年近くも実家の押入れで震えて暮らしてたわけだし、20年ぶりのオリジナル4人での演奏なんだから、スピード感があって、タイトな演奏、なんてのは別に期待してなかったし、演奏そのものに関しては、別に「良かった」「イマイチ」とか、そういう類の感想は別に感じませんでした。むしろ、Fuji Rock Express松村雄策氏が「若い頃観たときと比べて、いやな変わり方ではない」と評していますが、まさにその通りな演奏だったと思います。

でも、それより感じてしまったのが・・・大江の状態に関してです。私は完全な後追いファンなので、大江在籍時のルースターズを生で観たわけではないのですが、演奏中、ドキッとする場面が多々あったのも事実です。

“SITTIN' ON THE FENCE”の「♪おいらの素敵な狂気を〜」でTVカメラに向かって、白目ひんむいておどけるパフォーマンスをしていて、ブラックな冗談だなぁ、でも、それくらい今は元気だ、って意味かな?なんて思っていたのですが、会場のスクリーンを見る限り、だんだん目の焦点が合ってないような感じになってきて・・・。“LITTLE RED ROOSTER”では花田のギターソロ中、ずっと口は半開きになっていたし、“ROSIE”のあたり、曲間に水を飲もうとしたらパフォーマンスではなく、素でこぼしてスーツやギターを濡らして、最後、“HONEST I DO”ではどう見ても唇が痙攣していました。

こう感じたのは私の「大江慎也」というヴォーカリストに対するいろんな思い込みが強すぎるから、という気はしないでもありません。他のWeb上の文章では「大江は元気だった」という言葉がほとんどだし、何よりも、花田・井上・池畑は大江が前述のような動きをしていても淡々と何事もないかのように演奏をキメていただけに、私の思い過ごし、というセンはかなりありえます。でも、実際、PA卓前あたりでステージとスクリーンを交互に見ながら感じた、正直な大江慎也に対する印象はそんなところで、後半、ずーっと全身に鳥肌が立って強烈なインパクトが頭の中にずっと残っていたのは事実です。

なんだかんだ書きましたが、最初に書いたように、今回のThe Roosters復活劇は「夢」そのものだったと思います。盛り上がってきたところでパッ、と消えて、そのままずっと不思議で、ぼんやりとした印象だけが延々残っていく・・・そんなLAST LIVEでした。

仕掛けたSmash日高氏ら、コーディネイター各氏に感謝。

数々の既発音源と未発表LIVE TAPE音源を抱き合わせにして5万円もの超高額でボッタクリ販売しようとしているコロムビアには“Fuck Off!”とまではいかないけど、かなり「むかっ(--#)」。(こないだ紙ジャケでオリジナル・アルバム復刻したばっかりじゃないか!頑張って全部購入した俺の立場はいったいどうしてくれる!でも、頑張って夏休みバイトしまくって購入します・笑)

最初はゲストで参加するとなっていたものの、オリジナルを存分に堪能したいファンの心理を汲んでくれたThe Roosterz、下山淳にも感謝。ROCK'N'ROLL GYPSIESはもちろん、ソロ活動も応援しています。

そして、何よりも、複雑な感情を排して集まってくれたオリジナルメンバー、大江・花田・井上・池畑各氏に最高のリスペクトを。

ああ、いい夢見れたなぁ・・・!


<参考LINK>

The Roosters Official Site http://roosters.jp
●A Young Person's Guide To The Roosters(z) http://kazya.fc2web.com/index2.html