■

●Number Girl“OMOIDE IN MY HEAD 2 〜記録シリーズ1〜”(ASIN:B0009EVIIK)
●Number Girl“OMOIDE IN MY HEAD 2 〜記録シリーズ1〜”(ASIN:B0009EVIIU)

そして、上半期のアルバムで印象的だったのがNumber Girlのライヴ盤のボックス・セット。“OMOIDE IN MY HEAD 2 〜記録シリーズ〜”です。

個人的にはNumber Girl 〜 ZAZEN BOYS、向井秀徳の音楽ってのは、その濃厚なエネルギー感とか、そういった部分は凄いと思いつつも、自分の中でその存在を明確に位置づけできず、各スタジオ盤を聴いてもピンとこない・・・という感じでした。

しかしながら、こうやってクソミソごちゃまぜのライヴ音源を時系列でコンパイルして提示されると、あら不思議、実に面白く聴けるバンドに思えてきた(笑)

Vol.1,2ともにCD4枚組み+DVD1枚、それも収録時間ギリギリまで詰め込んであるから、音源だけで合計10時間20分（！）。特盛つゆだくで気が遠くなりそうなヴォリュームではありますが、毎日0.5枚づつぐらいのペースで、ちびちび持久戦でやっつけていくとなかなかに面白い。
最初はただのオルタナ・バンドだったのが、どんどんどんどん面妖な音に変化していく。この変化を追いかけていくのがマニア魂に火をつけていくというか。ライヴの隠し録りのトレーディングとか、遣り甲斐あるだろうなぁ。

それはともかく、そりゃあ、オリジナル・スタジオ録音・アルバムを聴いてもピンとこないわけだ。「カオス感」という意味ではライヴ以上をスタジオ録音で再現するのはなかなかに難しいであろうし、その時々でのNumber Girlを記録したもの、という意味で、各アルバムを単品で聴いても、その変化していく様子というのは掴み辛い。

だからこそ、このボックス・セット、ナンバガ初心者がバンドのオイシイトコロを手っ取り早く楽しみたいなら、各オリジナル・アルバムよりも絶対こっちのほうが適切であるような気がします。